Home > MMM > MARQUEE Vol.81 裏話:ねごと

MARQUEE Vol.81 裏話:ねごと

  • Posted by: MMMatsumoto
  • 2010年10月19日 03:52
  • MMM
P46-49_JK.jpg


さっ! ねごとです。

僕のお気に入りは、
第一に"透き通る衝動"、つまり"お墓"ですね(笑)。
"お墓"でかわいそう。良かったね、お墓。名前変わって。
ひどいね、ねごと。みたいな(笑)。
というこの曲は、"銀河に続いていきそうな 飛行機の跡 指でなぞった"って歌が戻るところの、
サビ直後ゆえに変則バックと「あれ?ズレてる?」って思う上を
涼しげーに滑ってく蒼山さんの歌声が、もう

ネ申

です。(出ました! 実はマーキー初登場です/拍手)
ちなみにこの曲の本当のサビは、
間奏のギターパート前半の盛り上がりだと思ってます。

で、個人的好み第二が"ワンダーワールド"

なんだけど、
実は、既に、更なる、圧倒的な、それもそのはず?、まさに神曲が!(笑)
これはデビュー前、関係者に配られたプロモ盤にだけ入ってる曲で、
これがヤバイ! いやー、やばいんでッすよー。よーー!!。
個人的現時点で最強。
イントロの一音が鳴った瞬間に、
潜在意識の中にあるんだかなんだか懐かし~ような、
うまく説明できない覚えにとらわれてしまって、
そのままクールな勢いと力強さで持ってかれる、いっつも。
のめり込みそうになるので、
最近はハッキリ言って、聴くの謹慎してます。

ねごとはトラウマ頼りじゃないのがいい。
ガールズっていう定型をなぞったものでもないし、
きのう延々と書いたことを応用するけど、
"曖昧"ってことを持ち合わせてる貴重な存在だ。
問い詰めても無理、ねごとは。

そう言えば昔、似たような事があった。
グルーヴィジョンズっていうアートでポップなデザイン&プロデュース集団がいて、原宿で何度目かの個展やったんだけど、
それは、と或る一室いっぱいに、GRV.(グルビ。GROOVISIONSの略)ナンバーの入った空ダンボールが詰め込まれてて、
個展を見に来た人達は、扉開けた時から
それらダンボールを一個一個記念に持って帰るわけです。
「おみやげ、お土産」って(笑)。
で、最後の一個を持ち帰った時、個展は終了。
というか、個展は完成をする。
何も無いその一室。それが個展の完成。
まるで"個展"っていう作品。それも超絶、実体の無い。
で、ナンバリングされたダンボールは各自の記念品。
それも空でダンボールで"意味の無い"象徴みたいで。
持ち帰る事で作品化に参画している。お土産なのに(笑)。
角度変えて見ると、
実は来た人達が作品化されてるんじゃないかみたいで面白いよね。

ポップでしょ?
アートだけど、愉快だし、カワイイし、バカバカしくてムダで、
ちっちゃな子の悪戯(いたずら)みたいな感じがする。
さすが、伊藤さんの感性だ(グルビの中心人物)
力や言葉で押さなくても、つまり説明しなくても、
見えないもので刺激は与えられるという彼の感性。
で、"刺激"が"カワイイ"とか"面白い"に刷り変わって、
みんなが笑顔系になってることが何よりデカイ。
現代アートが行き詰まった原因というか、
表現を額縁に入れて"芸術"にしてしまった正体、
つまり『深刻さ』は、そこに微塵も無い。

素晴らしいと思いませんか?
無記名なのに強烈な記名性を持つっていう。
ニューウェイヴの本質を知ってるっていうか、
さすが現代アート経由っていうか、
フルクサスみたいな現代の遊びを知っていて、
なおかつその感覚をウォーホール以降の、
ポップアートが商業主義を貫通するっていう手法で、
表面上こんなにも意味が脱色されて"軽い"っていう。

この軽さを指して、"遊び感覚"って言ってるんだけど。
玉葱の皮剥いでいったら何も無くなった、みたいな。
見えないもの、無いことが完成って、
キャッチーだと思うんですよ。

これを具現化したのがグルビのキャラクター、チャッピー。
その話はまたどこかで。
ちなみにチャッピーのテーマ曲は、pal@popが担当。
曲名は"Welcoming Morning"
(ネットで引いて今すぐ聴いてくれ!)
10年早かったのに既にエレクトロポップの完成作という驚愕です。

(話戻って)
なんか、そういうアイディアとか感性に触れると僕は、
自然とそっとしておきたくなる。
なんか、感謝?してしまうんですよ(笑)。
感謝、なのか...なんなのか
心がフワッとほころぶ感じで広がった気にはなる。

ねごとは、こういう感性に通じてるところを感じるから、
だから"ガールズ"っていうベタ感とは違うって
マーキー記事でも力説してんだけど、
きっとよくわかんない人も多いんだろうなぁ。

もちろん、曲がいいってだけで充分だと思ってます。
でも、もしも彼女達に引っ張られてくなら、
例えば、時雨に感じるガーっと激しくイッてる時でさえ、その向こう側に感じるポツンとした感覚とか、
聴こえる音や鳴ってる音以上の何か説明しづらい曖昧な感覚・感情を、
ねごとの場合も、感じ取れると思います。
時雨とはまた違った色合ではあるけど。
っていう以前に、ねごとを気に入った人達って、
知らない内にそこに惹かれてる人達なんじゃないかなぁ。


思うんですが、
このまま記事で、ネット上で雑誌、どう?
遠いかなぁ? 遠いか。いいです。なんでもないです。

Home > MMM > MARQUEE Vol.81 裏話:ねごと

Search
Feeds
Tag Cloud
Links

Return to page top